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開業時の必需品である複合機!複合機の法定耐用年数の基礎知識をご紹介!

近年では、さまざまな業界でペーパレス化が進んでいると言われますが、どのような事業形態であっても、オフィスを開業する際には、複合機やコピー機は必要不可欠な機器となっています。インターネットを介して、さまざまなデータのやり取りができるような時代になっていますが、紙ベースの書類が全く必要ないのかと言うとそういうわけではなく、ほとんどのオフィスは開業時に複合機を用意しているはずです。

そして、複合機などのいわゆるOA機器と呼ばれるものには法定耐用年数と言うものが定められています。この法定耐用年数は「その機器が何年使用できるのか?」と言った、直接的な機器の寿命と勘違いしている方も多いのですが、機器の耐久力を表すものではありません。この記事では、ほとんどのオフィスが利用する複合機について、おさえておきたい法定耐用年数について解説していきます。

法定耐用年数の基礎知識

それでは、ほとんど事業者が、オフィス内に設置しているであろう複合機の法定耐用年数に関する基礎知識をご紹介しておきましょう。

複合機の法定耐用年数は、国税庁のホームページを確認すれば分かります。国税庁のホームページ内には、さまざまな製品の耐用年数を明示しているページがあるのですが、複合機はその中で「事務機器、通信機器」に該当し、法定耐用年数は『5年』と定められています。その他の機器に関する耐用年数は以下のページでご確認ください。

>国税庁「耐用年数(器具・備品)(その1)」

そもそも法定耐用年数がなぜ設定されるのか

一般的に、耐用年数と聞くと、メーカーなどが定めているもので、その機器の平均的な寿命目安を表すものと考える方が多いですね。しかし、国税庁などが定めている法定耐用年数は、機器の寿命などとは関係が無く、「減価償却資産の法定上使用可能な期間」を指しています。
減価償却資産にはさまざまな種類が存在していて、カテゴリーや構造・用途、細目などで分けられていて、それぞれに別々の耐用年数が設定されています。

法定耐用年数については、減価償却が密接にかかわっていて、減価償却とは、事業に使った費用をその年度に全額計上するのではなく、耐用年数に応じて分割し、少しずつ計上することを指しています。
分かりやすく言うと、50万円の複合機を購入したとして、購入した年度に、その50万円を一気に経費として計上するのではなく、法定耐用年数の5年間に分けて計上するという感じです。この場合、複合機の購入にかかった費用について、毎年10万円ずつ分割して5年間経費として計上するという形になり、このルールが減価償却と言われます。

減価償却については、高額な設備などについて、支払ったコスト全額を最初に計上してしまうと、長期間使用している中で、毎年の損益が正確に算出できなくなってしまうから設けられたルールとなります。皆さんも、オフィスを開業する時には、多くのOA機器を導入すると思うのですが、基本的に減価償却に基づいて利用されると考えてください。

減価償却の計算について

それでは、減価償却率の計算方法についても簡単にご紹介しておきましょう。減価償却率の計算式は、「定額法」と「定率法」の二つの種類が存在します。

定額法

(取得価格―残存価格)×定額法償却率

定額法では、上記の計算式が用いられます。計算式の中にある「残存価格」とは、その資産を処分するとした場合の見込み額を指しています。なお、残存価格は、通常、取得価格の1割とされています。この計算方法は、毎年一定額を償却する計算方法で、購入した初年度から最後まで、負担額が一定になります。

定率法

(取得価格―前年度までの減価償却費の累計額)×定率法償却率

定率法は、上記の計算式になり、定率法償却率は「0.5」です。定率法による減価償却は、購入した初年度の償却度が最も高くなり、その後は毎年50%ずつ減っていきます。

なお、定率法で償却費を計上してしまうと、後から定額法に変更することはできませんので注意しましょう。

複合機の法定耐用年数について

法定耐用年数と減価償却の基礎知識が理解できたところで、複合機に関する法定耐用年数を深掘りしていきましょう。

上述しているように、新品の複合機やコピー機については、法定耐用年数が5年と定められています。つまり、これらの機器については「5年間は問題なく使用できる」と考えられているのでしょう。なお、複合機の部品や材質なども、この法定耐用年数を目安に選定されており、一般的に5年間で300万枚程度印刷できる想定となっていると言われています。

ちなみに、法定耐用年数については、基本的に「新品の資産」が対象となっています。ただ、中古品を購入した場合でも、製造年月日から耐用年数を見積り、償却限度額を割り出すことは可能です。

法定耐用年数は機器の寿命ではない

法定耐用年数と言うものは、複合機などの事務機器だけでなく、建物や空調関連の設備などにも定められています。この法定耐用年数は、法定上使用可能と見積もられた期間を指していることから、機器の寿命や法律的な使用期限と考えてしまう方もいるようです。当然、この考え方は間違っており、複合機の法定耐用年数が5年間だからと言って、5年以上使用してはいけないという意味ではありません。

住宅などの法定耐用年数がわかりやすいのですが、木造住宅の法定耐用年数は21年間と定められています。しかし、皆さんが普段過ごしている住宅については、普通に50年以上使用できるような頑丈さがありますよね。法定耐用年数は、あくまでも法定上の価値を表しているといった感じで、住宅であれば、築20年程度で建物部分の資産価値がゼロになるという話をよく耳にします。ただ、あくまでも資産価値がなくなるだけで、住めなくなるという意味ではないのです。

複合機などのOA機器も同じで、法定耐用年数を過ぎても普通に使用することができますし、大切に使用していれば、法定耐用年数の2倍や3倍長持ちすることも珍しくありません。

ただし、これとは逆に、複合機などの日常的なメンテナンスを怠っていた場合、法定耐用年数よりもかなり早く機器が使えなくなってしまうこともあります。当然この場合、新しい複合機を購入し、交換することになると思うのですが、本来の耐用年数よりも使用期間が短くなってしまった場合どうなるのでしょうか?実はこの場合、残念ならが本来であれば得られていた、減価償却による節税効果が得られなくなってしまいます。したがって、複合機などのOA機器を導入した場合、最低でも法定耐用年数程度は使用できるよう、定期的なメンテナンスは欠かさないようにしましょう。

法定耐用年数以上利用するためにはメンテナンスが重要

コピー機や複合機などについては、特にメンテナンスなどしなくても、5年程度は持つだろう…などと考えてしまう方も多いです。しかし、複合機などに定期的なメンテナンスや掃除を含めた保守契約が用意されているのは、皆さんが考えている以上に繊細な機器であることから、きちんとメンテナンスを行っていなければ、法定耐用年数も持たずに故障してしまう可能性が高いからです。

特に、業種によっては、日常業務の中で、大量の印刷を伴うというケースもあるでしょう。当然、このようなオフィスであれば、通常よりも手厚いメンテナンスをしてあげなければ、機器を長持ちさせることが難しいと考えておいた方が良いでしょう。
つまり、複合機などのOA機器について、最低限、法定耐用年数以上は利用したいと考えるのであれば、購入時に粗悪品を選ばず、定期的なメンテナンスや日常的な掃除をきちんと行わなければならないと考えておきましょう。

なお、複合機などのOA機器について、リース契約で導入されるケースが多いのは、法定耐用年数を目安として契約期間が設定されることや、保守メンテナンスが付属されるというのが非常に大きいです。

まとめ

今回は、ほとんどのオフィスが利用している複合機について、導入時に知っておきたい法定耐用年数の基礎知識についてご紹介してきました。

複合機の法定耐用年数については、5年間と設定されているのですが、これはあくまでも「減価償却資産の法定上使用可能な期間」として設定されているだけで、「機器がいつまで使用することができるのか?」と言う寿命ではありません。複合機などに関しては、定期的なメンテナンスや、日常的な清掃をきちんと行っていれば、法定耐用年数以下で故障してしまう…なんてことはほとんどないと考えても構いません。ただ、日々の業務で毎日のように大量に印刷を行うといったオフィスの場合、法定耐用年数よりも早く機器の寿命を迎えてしまう可能性もあるでしょう。そういったことから、複合機のリース契約は最短3年間で組めたりするプランが用意されているのです。

複合機は、事務所内で利用するOA機器の中では特に高額な機器となりますので、上手に減価償却していくことが大切です。したがって、この記事でご紹介した内容は是非頭に入れておきましょう。

サポート 馬渕

パソコン修理、データ復旧を10年以上させていただいております。
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