SSDなら故障はしない?実はSSDに交換しても不具合によりデータを失ってしまう可能性がある!

近年では、パソコンの内臓記憶媒体として、ハードディスク(HDD)ではなく、「Solid State Drive」と呼ばれるSSDが選ばれる傾向が高くなっています。実際に、これから新品パソコンの購入を検討しているという方であれば、SSD搭載モデルを購入しようと考えているのではないでしょうか?

それでは、HDDと比較した場合、SSDの方が優れているポイントとはどのようなことが考えられるのでしょうか?一般的には、HDDと比較した場合、読み書きが非常に高速に行われることから、パソコンの立ち上がりが早くなり、ストレスがなくなるのが大きなメリットとされています。そして、SSDは、電気的にメモリのセルにデータを読み書きするという構造のため、HDDのように物理的に稼動する部品が無いことから、耐震衝撃などにも強く故障の心配がないと考えられています。そのため、多くの方はSSD搭載モデルのパソコンにすれば、突然の故障などにより、データが失われてしまう心配がなくなると考えてしまうようですね。

ただ、注意しておいてほしいのは、SSDがHDDよりも故障リスクが低いというのは確かですが、「SSDは絶対に故障しない!」かというとそうではなく、普通に故障してしまい、データ復旧が必要になる場面もあるのです。ここでは、意外に勘違いしている方が多い、SSDに発生する不具合について解説します。

SSDも普通に故障します!

SSDが故障に強いと言われるのは、HDDのように読み書きの際に、物理的に動作する部品が無いからだと思います。しかし、世の中にはさまざまな記憶媒体が存在していて、その中にはSSDと同じような構造を持つものもあるのですが、そういった可動部が無い記憶媒体についても、総じて故障の可能性は常に潜んでいると考えておいた方が良いです。というのも、世の中に存在する機器については、どのような物品でも『寿命』というものが存在しており、特に雑に扱っていなかったとしても、経年劣化で突然読み書きができなくなる…なんてことは普通にあるのです。

それでは、SSDについてどのような故障が考えられるのでしょうか?冒頭でご紹介したように、多くの方が「SSDは故障しない!」という認識を持っており、HDD搭載モデルのPCについて、SSDに換装したいという相談も非常に多くなっています。もちろん、SSDはHDDのような可動部が無い事から、パソコンに与える振動や衝撃などの影響を受けにくく、故障しにくいという特性があるのは事実です。しかし、あくまでも「故障しにくい」というだけで、「絶対に壊れない」と言うわけではないのです。例えば、パソコンに衝撃を与えた際、その衝撃でコネクタ部分が壊れてしまい、読み書きできなくなる…なんてことは普通にあり得ます。

その他にも、SSDの主な故障原因は「メモリのセルへの読み書きの繰り返しで故障する…」というパターンになります。SSDは、メモリのセルに電気的にデータを読み書きする仕様なのですが、読み書きするという動作は、メモリに大きな負荷を与え絶縁体の劣化を招いてしまうのです。そのため、SSDの寿命目安については、読み書きの回数や使用時間で紹介されるケースが多いわけです。HDDについては、振動や衝撃、水没など、外的要因によって故障してしまうケースが多いのですが、SSDの故障は、普通に使用しているだけでメモリに限界が来てしまい、突然故障してしまう…なんて厄介な機器だと考えておきましょう。

ちなみに、一般的なSSDに関しては、メーカー保証が3~5年に設定されていることが多いので、その辺りが寿命と考えておくと良いかもですね。
※書き込み回数や使用時間が寿命に影響するので、ネットサーフィンで1日に数時間しか使わない…なんて方はもっと長持ちします。

SSDに生じる不具合とその原因

それでは、SSDに生じる不具合について、具体的な症状や原因をいくつかご紹介しておきましょう。上述したように、SSDの不具合は、何の前兆もなく、突然「SSDを認識しなくなる」といった感じて生じるケースが多いので、非常に困ってしまいます。それでは、こういったSSDの不具合は何が原因で発生しているのでしょうか?

ちなみに、SSDについても、パソコンに内蔵されているSSDと、外付けでバックアップ用に使用しているSSDがあるのですが、どちらの機器についても、以下のような症状がいつ起きてもおかしくないと考えておきましょう。

  • ☑電源を入れてもSSDが動かない
  • ☑PCにつないでもSSDを認識しない
  • ☑保存しているフォルダやファイルを開けない
  • ☑電源を入れると「フォーマットしてください」「アクセスできません」などのエラー告知が出る

それでは、実際にこのような症状が出た時に、何が原因で発生しているのかも勧化ていきましょう。

①物理的な障害が原因

「SSDは可動部が無いから物理的な故障はしない」と考えている方が多いのですが、これは間違いです。HDDなど、その他の記憶媒体と同じく、衝撃や水没などが原因となり、SSD本体やケーブルなどが物理的に破損してしまい、認識しなくなってしまう…なんて不具合も存在するのです。SSDの物理的な障害については、機器そのものが機械的に機能しなくなる障害を指していて、具体的には以下のような故障のことです。

  • ・本体やSSD内部部品が破損してしまう
  • ・SSDのコネクタ部分などが破損してしまう
  • ・SSDとPCをつなぐケーブルの断線など

②論理的な障害

SSDのデータ保存領域・種類・編集情報などを管理する部分に何らかのトラブルが生じてしまう状況が論理障害です。この不具合は、機械そのものが破損しているわけではないのですが、内部のシステムに不具合が生じてしまうことで、正常に動作できなくなっているのです。このような症状については、以下のような事が原因となります。

  • ・データを構成するファイルシステムに異常が…
  • ・人為的ミスによる削除や初期化
  • ・ウイルス感染によるデータ傷害

③書き込み上限に達している

要は、SSDそのものが寿命を迎えたという状況です。上述しているように、SSDには読み書き回数の上限が存在しており、それに達すると正常に動作できなくなります。読み書き回数の上限は、機器によって異なります。

SSDに不具合が出た時の対処法について

それでは最後に、何らかの原因で「SSDが認識しない…」などといった不具合に直面した時の対処法についても解説しておきましょう。

SSDの電源が入らない場合

電源を入れてもSSDが動かない…といった不具合が生じている場合、ゲーブルや電源部分に何らかの故障が生じている可能性があります。まずは、ケーブルの再接続を試みて、それで動作するか確認してみましょう。また、ケーブルはきちんと接続されているという場合、ケーブル自体を交換して電源が入るか確認してください。

PCにつないだのに認識されない場合

SSDがPCにつないでも認識しない場合、以下のような対処が考えられます。

  • BIOSを確認
    まずは、BIOSを確認してみましょう。「無効」になっている場合には「有効」に変えることで認識されると思います。
  • SSD側を診断し、問題があれば修復
    SSDに何か問題が出ていないかを診断するには、「SMART」や「Checkdisk」などの診断ツールを利用しましょう。診断ツールを利用すれば、問題を修復することができる場合があります。問題の修復が不可能な場合は、SSDの交換が必要になると思います。

論理障害が疑われる場合

SSDは認識されるものの、保存されているフォルダやファイルが開けない、「フォーマットしてください」「アクセスできません」などのエラーメッセージが表示される場合は論理傷害を疑ってください。なお、「フォーマットしてください」というメッセージが出ても、絶対にフォーマットはしないようにしてください、フォーマットしてしまうと、保存していたデータは失われてしまいます。

SSDの論理傷害の場合、デバイスドライバの再インストールや復元ソフトを利用して復旧を試みる方法があるのですが、少し注意が必要です。もちろん、そういった方法で修復できる場合もあるのですが、うまく修復できなかった場合、SSDに上書きがされてしまうことで、状況がさらに悪化してしまうのです。上書きが発生した後に、データ復旧業者に相談しても、取り出せるデータがかなり限られてしまうことになりかねません。

したがって、SSDの論理傷害は、保存データが重要だという場合、自分では何もせずに、データ復旧業者に相談するのが最もオススメです。ちなみに、SSDのデータ復旧は、専門業者でも非常に難易度が高くなりますので、業者に相談してもデータの復旧が不可能なケースがあると考えておきましょう。

まとめ

今回は、近年HDDに代わって人気になっているSSDについて解説してきました。この記事でご紹介しているように、SSDについては、HDDと比較すると、読み書きが早いのでパソコンの動作が快適になる事や、可動部が無いことから故障リスクが少ないといった点がメリットと考えられています。

ただ、上述しているように、SSDについてもHDDと同じく、寿命というものは存在しますし、扱い方によっては普通に故障してしまう機器だと考えてください。そして、SSDは、HDD以上にデータ復旧が困難な機器となりますので、普段から定期的にバックアップを取っておくことが重要だと考えてください。